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とんぼ玉作家ガラスのさかなの「タワゴト日記」

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茹でガエル・・・・・って感じでしょうか

 今日は、三宮のとんぼ玉教室の日でした。
 で、とんぼ玉ミュージアムへ。

 いつも、ビットリオ・コンスタンティーニのDVDがかかっているのですが、今日は、違うのをかけてもらいました。
 チェザレ・トッフォーロという、バーナーブローの巨匠のデモのDVDです。

 巨匠ビットリオのも、ついつい見てしまうのですが。
 巨匠チェザレのも、授業中も、目が行きます。
 素人目に見ても、めっちゃすごい。
 右手で、管を回しているのですが、全く芯がぶれず。
 見ていると心地よくて、アルファー波が、出てくる感じがします。

 チェザレのDVDによると、ムラノ島で生まれ、お父さん、おじさん、おじいさんがガラス職人で、自分は14歳の時から始めたと、英語でいってはるようなのです。
 ただ、環境だけでなくて、その中でも、とりわけすぐれた人だったんだろうねって話になりました。
 なんだか、DVD鑑賞会と化しています。(^^;

 私の住んでいる小野市は、ソロバンの町、お隣の三木市は、金物の町。
 そういわれつつも、昔、小野市には、ソロバン職人と金物職人が、とてもたくさんいました。
 ただ、それでも、一律ではないことを、子供心に感じてはいました。
 二軒隣りのKさんは、ニギリバサミの職人です。
 70代半ばのはずですが、未だ、細々注文が来るため、ずっと作られています。
 Kさんのでないと、ダメなんだそうです。
 道具物というのは、とりわけ、そうかも知れません。

 ずっと前。
 おらあ職人でいっ!的なのが、好きなんだろうなあという人がいて。
 それでも、なんか違うなあと、思っていました。
 職人というのは、止まった技術ではない。
 師匠から受け継いだものに、自分なりの工夫を入れることで、発展してきた。
 今が、完成形ではない。
 長い流れの中の一地点に過ぎない。
 なんとなく、そう思って来ました。
 ふと、巨匠チェザレを見ながら、そんな話を、ある生徒さんとしていたのですが。
 彼女って、その辺鋭くて、話が、おもしろい方向に転がって行きます。
 そう。
 発展するばかりではない。
 全てを受け継ぐことは、実は大変なことで。
 失われてしまうものもあるはずなんだ。

 だからコアグラスの技法は、一度失われた。
 アールヌーヴォーのジュエリーは、再現不可能なものがある。

 失われるんやなあ。
 惜しい気もするけれど。
 それも歴史か。

 そんな気持ちになった。

 ランマガ34号に、古代ガラスの本の出版に絡んだ記事が載っていた。
 残念ながら、今回のトークショーには行けなかったけど。
 以前、松島さんが来られた時に、谷一さんがおっしゃってたことが、ふと思い出された。
 ガラスというのは、歴史上、何度か、発展を見せる時期がある。
 急激に、技術が発展し、多くの作品が作られ、そしてしぼんで行く。
 そのスパンが、30年位とおっしゃってたと思う。
 そこには、何か理由があるのか?

 その34号に、ランマガが40号で休刊という記事が載っていた。
 ネットで、いろんな情報が飛び交い、手作り市や、ネット通販で、販売の手段が増え。
 そういう時代の流れらしい。
 そういえば、KCCも、新聞広告主体で生徒さんを集めている。
 教室をとんぼ玉ミュージアムに移さざるを得なかったことも、紙媒体から、ネットへの変遷の結果だったわけで。

 なんだか、籠って作っている間に、流れて行く時間に、とり残されていたのかなあって、気がして来た。
 ジワジワと、変化は感じていたはずで。
 急に変化が起こった訳ではなくて。
 気づいたら、変わっていた。
 そんな、茹でガエルな気持ちになった、今日の私でした。

 ただ、私。
 今まで作って来たものの完成度を、ちゃんと上げていない。
 ずっとそう思っはいました。
 でも、今もそう思います。
 そんなんは、自己満足に過ぎないかも知れないけど。
 やっぱり、もうちょっと頑張ろう。

 とんぼ玉ミュージアムへ教室を移してからという物。
 今までぼんやり見ていた変化が、急に押し寄せてきたり。
 バーナーの違いに、思うところができたり。
 いろいろ、それはもういろいろ。
 自分の中では、変化があって。
 ひとり、心ふるえる日々だったりして。
 というか。
 心ふるえてないで、手を動かせって話ですが。(^^;

 がんばって、手を動かします。

 そうそう。
 ランマガ。
 刊行されてすぐの頃、当時、ミュージアムのスタッフだった人に。
 とんぼ玉の変遷を移すものとなって行ったら良いのにと、言ったことがあります。
 全ても作品を網羅してはいないけれど、間違いなく、そういう変遷を移してきたように思います。
 個人的には、企画展の作品の図録的側面が、とても嬉しくて、ずっと楽しみでした。
 そこは、近くにいるから、企画展で実物を見られるということもあったのだろうと思うのですが。
 しかも、紙媒体の本が大好き。
 ↑読むのは遅いけど
 なんだか、寂しいですが。

 SF以上に、現実は、思いがけない方向に、転がって行く。
 その先には何があるんだろう?
 健康に気を付けて長生きしようっと。
 ↑オチがなくてすみません
by glass-fish | 2016-02-11 03:50 | とんぼ玉・ガラス