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とんぼ玉作家ガラスのさかなの「タワゴト日記」

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今回のふく蔵さんは、「宇宙」的な・・・・・・

 ふく蔵さんの作品展も、間近に迫って来て、いつものように、ちょっと焦る・・・・・・(^^;

 ↑4月24日(火)~5月6日(日)です

 バーナー作業は、いよいよ、明日一日です。
 残りは、アクセサリーのセットや、備品の準備などの作業です。

 あ、先日アップしたつぼみのマーブルですが、つぼみのマーブルとしては、あの一個しか出しません。
 ボロシリケイトガラスが、ようやく少しわかってきたところなのと、パーツなどの時間のかかる作業を入れる余裕がなかったのと。
 いろいろ考えると、あれこれ作るだけの余裕がなく。

 そんなこんなで、今回は、「宇宙」的な、作品がメインです。
 まあ、トレンドに乗ったという感じで。(^^;

 最近作ったマーブルに、ループを付けたペンダントトップです。

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 これは、耐熱ガラスで作ったマーブルに、ループがついてます。
 真ん中にお約束の、球体の人工オパールが入っています。
 背景に、白い渦と、そのさらに後ろに、ところどころ銀色の粒々が浮かんだ青い雲の渦が入っています。
 惑星と、星間ガスと、星々の浮かぶ銀河、ってところでしょうか。

 それから、耐熱ガラスに取りかかる前に、ソフトガラス(サタケガラスの鉛ガラス)で作っていた、スクエアなとんぼ玉。

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 こちらも、銀による発色の玉です。
 チョーカーに仕立ててあって、「とんぼ玉」なので、真ん中に穴が貫通しています。

 耐熱ガラス(ボロシリケイトガラス)と、ソフトガラス(今回は、サタケガラスの鉛ガラス=クリスタルガラス)では、銀の発色に、共通の部分と、違う部分があります。
 一番違うのは、耐熱ガラスでは、ガラスとガラスの間に封入された「金属光沢」が、ガラスの中で、少しは変化しつつも、焼き過ぎなければ、ピカッとしたまま残せます。
 ソフトガラスでは、内部まで熱が伝わって柔らかい状態になりやすいため、金属状態の銀が、柔らかいガラスの中で散ったり、変化しやすく、挟み込んですぐの時には、ピカッとしていた銀が、やがて散って、もやのような色になってしまいます。ガラスに挟み込まれた部分は、金属状態では、ほぼ残らず、ほとんどもやのようになってしまいます。
 挟み込まれていない部分では、ピカッと、金属状態の色も残せませす。
 耐熱ガラスの中には、もやのような部分と、ピカッとした金属状態の部分、両方が挟み込まれた状態になっています。ガラスの中に、ピカッとしたところが幾分残せるのは、何か嬉しい。きれいです。

 銀が散ってしまってもやのようになっている部分。
 まじめに調べると、「金属銀」の状態の、ナノサイズの微粒子が、無数にガラスに浮かんだ状態になっているようです。
 空気中に水蒸気の微粒子が無数に浮かんだ状態が、「霧」で、このような状態を、「コロイド」と呼びます。
 ガラスの中で起こっている、銀のもやのような、「青」「緑」「黄」「白」「オレンジ」の発色は、「銀コロイド発色」ということができます。
 宇宙に浮かぶ星雲や星団、星間物質の流れに見えてくるのは、もっともかなあと思います。

 青や緑まで見えてくる理由を、さらにまじめに調べてみました。
 以前は、銀の粒子の直径によって、吸収される光の波長が違うからと、漠然と理解していました。
 直径が、波長と一致するか整数倍だと吸収されるんだと思っていましたが。
 大体400ナノメートル近傍で、発色が起こるのでは、光の波長よりも、銀粒子の直径が小さいくらいの関係になっているんですね。
 正しくは、「局所的表面プラズモン共鳴」という現象による物なんですって。
 こういう、最先端中の最先端に関しては、ネット上でもあまりデータが出されていません。
 というか、個々のケースに関しては、まだ研究がなされてないっていうことなんですね。

 学生のころ、先生が仰った言葉で、とても記憶に残っている言葉があります。
 専門書は、高い。
 発行部数が少ないから。
 専門的なことを知りたければ、その高い金額を払わないと仕方がない。
 でも、まだ本になっているのは、著者が書いてくれているからで、もっともっと先端の貴重な知識やデータは、本にすらなっていない。
 本当の先端の内容は、論文になっていればいい方で、しかも日本語であるとも限らない。

 なるほど~。
 そう思ったときですね。
 本当に欲しい物のためには、何か、対価を支払わなくてはいけない。
 お金なのか、労力なのか、敬意なのか。
 大事なものは、やすやすと、何でも手に入れられる物ではない。
 今もそう信じています。
 ネットで何でも分かるみたいに思っている人も多い中。
 本当の「秘中の秘」は、ネット上に上がってはいないと思う。
 そんな、ネット上にないすごい物が、まだまだいっぱい世の中にあると思う方が、それこそ、「宇宙」は、本当に広くて、奥深いと思えて、嬉しいと思うんです。

 ただ、一般的な知識が、今までよりずっと手に入りやすくなった今の状況は、すごく便利で、ありがたい物だと思います。
 若い生徒さんに、今、「オルチャンメイク」というのが流行ってますと聞いて、調べると、すぐに画像も、メイクのポイントも検索できてしまうって、すごいですよね。

 あ、話が大幅にそれましたね。(^^;

 ちなみに、「銀ナノコロイドの局所的表面プラズモン共鳴」のデータを上げていたのは、あの「浜松ホトニクス」という会社でした。
 あのって、どの?ですよね。
 小柴さんがノーベル賞を取られた研究のためのすごい設備が、「スーパーカミオカンデ」という設備なのですが、そのスーパーカミオカンデのキモともいえるセンサーが、「光電子増倍管」だったか、浜松ホトニクス社製の物なんです。
 はるか彼方の宇宙からやって来るニュートリノを捉えるための「スーパーカミオカンデ」の壁面をびっしりと埋め尽くす「光電子増倍管」を作った会社が、宇宙のマーブルのなかの星間物質に見立てられる銀ナノ粒子の表面で起こる青い霧状の散乱のメカニズムのデータを上げている。
 ここの所の、宇宙つながりに、ちょっとロマンを感じる。

 ちなみに、学生の頃、「スーパーカミオカンデ」の前に作られた「カミオカンデ」に取り付けられていて、メンテナンスで付け替えたので古くて取り外した方の、光電子増倍管の実物を見せてもらったというか、持たせてもらったことがあります。
 スーパーカミオカンデ用の光電子増倍管は、もっと感度を上げるために、一個がもっと大きいんだそうで。
 ああ。
 宇宙のロマン・・・・・・
 学生時代の、プチ自慢をしてしまった。
 ↑でも、うらやましいと思う人は、そういないだろうなあ(^^;

 あ、そうそう。
 ぜひ、宇宙的なマーブル、実物を見に来て下さいね。(^^)


by glass-fish | 2018-04-13 05:09 | とんぼ玉作品・ガラス作品